日本の首相が安倍晋三さんになってからは、女性の活躍を推進したいという政府方針で様々な対策が打ち出されていますが、そんな中でも社会問題として挙げられているのが、「マタニティハラスメント」通称マタハラです。

マタハラとは、妊娠や出産を機に退職を迫られたり、嫌がらせをして自主退職に持ち込もうとしたりする会社や上司からの嫌がらせを指します。

では、実際にどんな事例が今まであるのかをご紹介して行きたいと思います。

育児休業から復帰したYさんの事例

2014年に育児休業から復帰したYさんは、自身の直属の上司から思わぬことを言われます。
その思わぬ発言とは、
「自分の彼女が妊娠したら、自分の稼ぎだけで食べさせていくつもりで妊娠させるのに」というような心無い言葉からマタハラは始まっていきます。

Yさんは、妊娠・出産前に7年もの年月を正社員としてこの会社で過ごしており、休業明けも正社員として復帰できると思っていました。
ところが、実際に復帰を希望すると契約社員として採用され、正社員に戻れることを濁らせながら、正式な復帰を会社側が拒んだ形となりました。

その後もYさんは、業務はほぼ与えられることなく、肩身の狭い思いをしながら働いているといいます。







妊娠中に重労働を強いられるケースも

介護施設で働いていたAさんは、妊娠を機にお年寄りの入浴介助などの重労働について上司に相談したところ、職場で徹底的に無視されるなどの嫌がらせを受けるようになりました。妊娠超初期などは非常に大切な時期なのにです。

Aさんが働いていた介護施設側の考え方としては、「妊婦だから特別扱いをするつもりはない」「一生懸命働けないのならば辞職もやむおえない」このようになっており、妊娠した女性への配慮どころか、妊娠したことがまるで悪いことかのように扱われるという酷いマタハラを受ける形となりました。

一向に改善されないマタハラに政府が提案する根絶策とは

政府は、働く女性を応援するという姿勢を見せており、上記にあげたようなマタハラ事例に対して対策を打ち出すように、2015年「女性活躍推進のための重点方針」としてマタハラ防止の法的対応に関しても検討しているといいます。

ですが、実際に法的対応が実現したとしても、職場復帰をしたい女性側と復帰を快く思わない会社側とには、埋まることの難しい深い溝ができているといっても過言ではありません。

待機児童問題も解消されない今の日本では、マタハラが完全に解消されるまでには今後かなり長い期間が必要とされるのではないでしょうか。