ジメジメした梅雨時になると、気になるカビの繁殖。目に付くところにカビが生えるようになったことで、季節を感じている…なんてことないですか?
なんだかカビくさい…。それだけで気分が悪くなってしまいます。

カビは家の中で一年中どこかに潜んでいます。ただカビが繁殖しやすい季節になると、一気に増殖し目立つようになるだけなのです。そんな中で生活している私たちに忍び寄る病気とはいったいなんでしょう。

<夏型過敏性肺炎>
“トリコスポロン”と呼ばれるカビを何度も繰り返し吸い込んでいくうちに、肺が過剰反応を起こし発熱、咳、息苦しい、だるいなど通常の肺炎と同じような症状が出てきます。慢性化するとカビの無い所でも、咳や息苦しいといった症状で辛い思いをする羽目になります。

“トリコスポロン”は風通しが悪く、日当たりの悪いジメジメしがちな家屋に多いと言われます。水回りやお風呂もそうですが、使っていないエアコンの中でもカビは増殖しています。水回りやお風呂は毎日使うので気に掛けることは出来ますが、エアコンは中を掃除しないままで使用するとカビを部屋中にまき散らすことになります。
そういった環境で過ごしていくうちに、カビの繁殖期である夏になると咳などの症状が出るようになり、夏が終わったり自宅から離れ旅行したりすると症状が出ないという具合です。こうなると明らかに自宅の環境が引き起こしていると考えられるようです。

<アレルギー性鼻炎>
カビが原因でも花粉症のようなアレルギー性鼻炎が起こります。くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状が出るので一見風邪かな?と思いがちですが、鼻炎である可能性もあるので注意が必要です。そのままの状態で放っておくと、鼻の病気や肺炎になってしまいます。そうなる前にカビ対策をしましょう。

<気管支喘息>
もともと喘息を患っているなら尚更ですが、カビが原因で気管支喘息を引き起こすこともあるようです。鼻炎とは違い、症状は咳や呼吸困難などカビが原因だと重症化する恐れもあるので要注意です。

これらの症状は夏風邪と勘違いするケースが多く、夏風邪は長引くから…と適切な処置をせずに、逆に悪化してしまうことになり兼ねないので注意してください。
同じ環境で過ごしていたからと言って、全ての人が病気になる訳ではありません。季節がら体調を崩しやすいというのも、これらの病気を引き起こすきっかけとなるようです。そういえばあの時の夏風邪はそうだったのかも…と心当たりのある方もいるのではないでしょうか。