ノープー効果のカギを握るのは「皮脂」だった。ここで1つ、言っておく事があります。
ノープー(ノーシャンプー、もしくは湯シャン)と呼ばれる行為は、単純に言うとケミカル(化学物質を合成させたシャンプーなど)に頼らない、使わないということが目的です。
実際、整髪料(ムースやクリームなど)を使っている場合は、湯シャンだけでは落とし切れないのが現状です。その状態で湯シャンを続けることは、髪にも頭皮にも決して良いことではないので、そういった場合には手作りのシャンプーやリンスでケアします。その他にも、ノープーのやり方は人の数だけ存在すると思っていただければ幸いです。
ノープーの驚きのよく聞く効果?
では、ノープーの効果を紹介します。
実践した方それぞれの人が口にするのは、
「抜け毛が減った!」
「髪に潤いが戻った!」
「頭皮がかゆくなくなった!」
「臭わなくなった!」
など、従来ならシャンプーやコンディショナーを使えば解決しそうなメリットばかりが目立ちます。今までならトラブルに応じたタイプのシャンプーを選んでは、せっせと洗っていたはずなのに…です。しかも白髪までもが改善されたという話まであります。
これらのメリットは前にシャンプーの悪口?を言っていた通り、ケミカルに頼った洗いすぎによる頭皮の乾燥、皮脂分泌のバランスの崩壊などから解放され、頭皮自体が健康になったと考えられます。
頭皮にも体の皮膚と同じように常在菌が存在し、頭皮の皮脂を栄養として繁殖しています。これが異常に繁殖すると臭いやべたつき、かゆみなどのトラブルが生じてきます。これはある常在菌が排出する脂肪酸が原因だと言われています。通常なら、髪の潤いや頭皮の乾燥を防いでくれる存在の常在菌が、大量に繁殖することでこうしたトラブルが起きるのです。
これを踏まえて考えると、シャンプーを使わない意味が見えてきませんか?
毎日のシャンプーで過剰に洗浄され、髪や頭皮に必要なものまで奪い去る…。そうとは知らず、べたつきや毛穴の汚れを落とすべく更にゴシゴシと洗う…。こうして悪循環が引き起こされ頭皮は皮脂を過剰に分泌することとなり、常在菌が増殖しトラブルが絶えない状態になるという仕組みなのです。
そこで、シャンプーを使わなければ頭皮が健康な状態に戻っていきます。
髪は頭皮で作られます。頭皮にある毛根や毛穴では正常な活動が行われるようになって、髪にツヤが戻り、頭皮の乾燥も和らぎ、臭いだってしなくなるのです。
こうして考えるとノープーや湯シャンと言われる行為が、いかに単純な仕組みであるか、お分かり頂けたでしょうか。
自分で実践してみて最初に驚いたのは、シャンプーをしていないはずなのにドライヤーで乾かしていると、ふんわりシャンプーの香りがしたことでした。髪の毛の匂いをかいでみると、湯シャンをする前のあの臭いではなくまるでシャンプーをしたかのようないい香り…。やはり髪や地肌に前日のシャンプーやコンディショナーの成分が残っていたという証拠なのでしょう。という事は、湯シャンで汚れは落ちていたということですね。