職業性難聴とは

めまいや難聴は病気のせいだけではありません。生活環境や職場環境によっても起こることがあります。

職業性難聴とは?

職業性難聴は、騒音性難聴とも呼ばれ、大きな音(騒音)の中で継続的に長時間仕事をすることによって起きる難聴のこと。その仕事をしている年数が長いほど、難聴も進行していきます。

大きな音というのは、80デジベル以上の衝撃音のこと。これを長時間、長期間に渡って聞き続けると、内耳の感覚細胞がダメージを受けます。蝸牛が損傷を受け、耳鳴り、めまいがします。さらには鼓膜が破れ有毛細胞が傷付けられ、音を感知できなくなり、難聴を起こすと考えられています。

また、睡眠不足や精神的ストレス、肉体疲労などが重なると発症しやすいことが分かっています。

難聴になりやすい仕事

内耳にダメージを与え、難聴のリスクが高い仕事としては、騒音が絶え間なく続くパチンコ店や、工事現場、工場での仕事が挙げられます。

また、ヘッドフォンをして会話の詳細を聞き取るテレフォンオペレーターの仕事や、イヤホン装着をして音楽を聴き続ける状況も、内耳への負担が大きく難聴になりやすいことが分かっています。 ただし、同じような職場環境にいても難聴になる人とならない人がおり、発症には個人差があります。





早期診断と早期治療が肝心

職業性難聴の場合、高い音から聞こえが悪くなるのが特徴。ただし、高い音は日常生活ではあまり使用しない音域なので、難聴に気が付かない人が大半です。

耳鳴りとめまいが気になって耳鼻科を受診したところ難聴が分かったという方、かなり難聴が進行してからようやくおかしいなと自覚される方も少なくありません。 しかし、音を感じる有毛細胞はとても繊細で、一度外部からの衝撃を受けて損傷してしまうと、再生は不可能。ですから早期診断と予防がとても大切になります。

治療には相当な日数が必要

音を感じる有毛細胞への影響を最小限に抑えるため、耳鼻科で難聴と診断された場合には、すぐに薬物療法による治療を開始します。炎症を抑えるステロイド、血流を良くする薬(アデホスコーワなど)やビタミン剤、メチコバールなどの代謝促進剤が処方されます。治療には数週間から数カ月かかります。

取り返しがつかなくなる前に、自己防衛策を

職業性難聴は、最悪の場合、聴覚を失うという事態になります。労災が認定されることも多いので、早めに専門医の診察を受け、診断書を書いてもらって勤務先に相談しましょう。最悪の事態を防ぐためには、第一に騒音のある場所を避けること。

どうしてもそういう場所にいなくてはいけない場合には耳栓などで耳をガードし、自己防衛に努めましょう。

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    中耳炎の合併症の内耳炎

    意外かもしれませんが、中耳炎の合併症によっても、難聴やめまいが起こることがあります。

    中耳炎はとてもポピュラーな病気

    中耳炎と言われる病気はいくつかありますが、耳管の発達が未熟な乳幼児や子どもがよくかかりやすい病気です。原因の多くは風邪、鼻やのどの炎症。ここで作られた悪い細菌が中耳に入り込んでしまうのです。※通常中耳炎ではめまいを起こすことはありませんが、激しい痛みをともなう急性中耳炎はめまいや難聴もおこります。

    細菌やウイルスが原因で発症する急性中耳炎が3か月以上続くと、慢性中耳炎(鼓膜に穴があく)となります。 急性中耳炎の症状は、発熱、耳の痛み、難聴、耳鳴り、耳だれなど。乳幼児や小さな子どもは体の不調を言葉で上手く伝えることができず、周囲が中耳炎と気づかずに症状が進行してしまうことも。不調のサインを見逃さず、早めに耳鼻科を受診することが大切です。

    本当は怖い、中耳炎の合併症

    中耳炎の治療が遅れてしまうと、合併症の危険性が高まります。鼓膜が破裂して滲出液や血液が耳から流れ出したり、耳の近くの様々な組織に感染し炎症を引き起こしたりするのです。
    炎症が内耳まで進んでしまうと内耳炎、髄膜に炎症が起こる髄膜炎、耳の周囲の骨の炎症などが起こります。










    内耳炎で難聴になることも

    内耳炎は急激に進み、激しい回転性のめまいや吐き気、耳鳴りが起こります。内耳には体の平衡感覚を保持する三半規管と音を感じる蝸牛があり、これらが炎症によって障害を受けてしまうのです。

    さらに難聴になることもあります。音を感じる有毛細胞はとても繊細で、炎症によって一度傷つけられてしまうと、修復は不可能です。最悪の場合、聴覚を失ってしまうことになります。

    内科ではなく耳鼻科に行きましょう

    中耳炎は放っておくと悪い方向に進行しやすい危険な病気です。早めに耳鼻科を受診しましょう。耳鼻科では問診の後、耳鏡(じきょう)を使って耳の中を観察、鼓膜の異常や耳漏の様子を診ます。

    軽い中耳炎の場合は解熱鎮痛薬の服用で治りますが、重症の場合は抗生物質の服用、さらに鼓膜を切開し中耳に溜まった滲出液や膿を排出する手術を受けることもあります。

    中耳炎は繰り返します

    中耳炎の治療は1週間から数カ月に及ぶこともありますが、医師の判断があるまでは治療を継続しましょう。自己判断で治療を中止すると、慢性中耳炎に移行し難聴になることもあります。また、適切に抗生物質を使用しないと薬剤耐性菌を増やし、治療が困難になる恐れがあります。

    中耳炎は一度かかったら二度とかからないというものではありません。鼻やのどに炎症ができやすい体質の方は中耳炎にもなりやすく、何度もかかることがありますので、特に注意が必要です。

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    突発性難聴と「めまい」について

    ここでは、めまいを症状として持つ疾患のひとつ、突発性難聴を取り上げます。

    突発性難聴とは

    突発性難聴とは、理由もなしにある日突然耳の聞こえが悪くなる(難聴になる)病気。主に両耳ではなく片耳に現れます。突発的に難聴になる病気は他にもありますが、原因不明のものが突発性難聴と定義されます。近年の患者数は年間で約35000人、その数は年々増加しています。
    何の前触れもなく耳が聞こえなくなる突発性難聴は、早期発見をしてすぐに治療を開始する必要があります。突発性難聴の病気の原因と特徴についてご紹介しましょう。

    男女差はなく、50~60歳代に多いのが特徴です。 突発性難聴の原因は、ウイルス感染か、内耳の循環障害ではないかと言われています。遺伝的要素はなく、どのような体質の人がかかりやすいのかも、まだ分かっていません。

    耳の構造について

    何気なく毎日聞く音。耳は体の中でもとても大切な機能を持っているため、難聴になると生活に色々な支障をきたします。耳は多く分けると外耳、中耳、内耳の3つの構造になっていますが、内耳が正常で外耳と中耳に障害ができる伝音難聴と、逆に内耳だけでに障害がでる感音難聴があります。
    難聴は全く音が聞こえない高度難聴や軽度、中度などその度合いによって分かれていますが、生まれつき耳に障害を持つ方や、大人になって突発性難聴になり聞こえなくなる方など様々です。
    今まで普通に生活にしていたのに、突然相手の言っていることが聞き取れない、テレビの音量が高くなるなど、耳の異常を感じたらすぐに耳鼻科で診察を受けましょう。

    強い症状が特徴

    「突発性」難聴ですから、ある日突然、聴力が低下する病気です。就寝中のこともあれば、日中に突発的になることも。耳になにかが詰まったような閉塞感とともに、急に周りの音が遠のいてしまったような感覚が襲います。強いめまいと耳鳴り、ときには吐き気を伴うこともあります。 数日前に頭を強く打った、ヘッドフォンをして大きな音で音楽を聴き続けた、大きな騒音の中で仕事をしているなど、難聴になる心当たりがある場合には突発性難聴には当たりません。





    突発性難聴になる原因

     

    突発性難聴の気になる原因ですが、いまだにはっきりとした原因が解明されていません。考えられる原因としては毛細血管の血流が悪くなり、内耳に血液が充分に届かない為、異常が発生するといわれています。また感染症によりウイルスが原因になっている場合など、突発性難聴になる方の原因は様々。
    しかし家族や親が難聴であってもそれが子供に遺伝することはありません。現在では突発性難聴になる方は全国で3万人以上もいるといわれています。患者さんの統計を見ると50代の女性が多いという特徴がありますが、近年では若年層の方にも増えていますので、年齢や性別には関係なく誰にでも起こる可能性がある耳の難病なのです。

    まずは耳鼻科に行きましょう

    我慢をせずに早めに耳鼻科へ行きましょう。耳鼻科では、現在他の病気にかかっていないか、めまいの頻度と程度はどのくらいか、聞こえが悪くなったと自覚したのはいつからか、など問診を受けます。

    その後、別室で外部の音を完全に遮断してから機械から発信される信号音を聞き取る、標準純音聴力検査を行います。また、レントゲン撮影やMRI、血液検査などを行うこともあります。

    治療は可能か?

    もし突然難聴の症状が出た場合はすぐに耳鼻科で検査をしてもらいましょう。診察は簡単にできますので早期発見することが解決への近道にもなります。
    突発性難聴は外耳にまったく問題がなく、鼓膜も正常で、左右の耳の聴力検査をして判断がされます。時にはめまいを伴う場合もありますので、体全体に与える負担があることも特徴です。
    治療は症状が出てから48時間以内に行うことで聴力が回復する可能性が高いのですが、そのまま放置して1か月以上の経つと治療は難しいといわれています。治療にはステロイドホルモンの漸減療法と血漿増量剤の点滴を同時に行うのが一般的。これで治らない場合は難治性の突発性難聴として高圧酸素療法などの治療を行う場合もあります。

    治療は根気よく

    突発性難聴と診断された場合、早期治療と安静が何よりも大切です。治療は炎症を抑えるステロイド剤を中心に、アデホスコーワなどの血流改善薬、メチコバールなどの代謝促進剤が投与されます。ほぼ2週間おきに受診して聴力検査を行い、経過を観察します。

    ほとんどの場合、2週間から1か月程度で回復することが多いのですが、中には治療の効果がなかなか現れない場合も。実は、一度傷ついた聴覚神経を元通りにすることは不可能なのです。突発性難聴の約1/3は完治、約1/3はほぼ回復。残りの1/3は一生治らないと言われています。

    突発性難聴が長引くとこんな危険が

    突発性難聴は状況次第で数カ月から数年程度に長引くことがあります。難聴の他にも耳鳴りやふらつきが後遺症として残ることも多く、日常の生活に支障が出ることもあるので、慎重に対応することが必要です。

    ただし、突発性難聴は基本的に再発しません。もし、難聴が再発した場合には突発性難聴以外の病気の可能性があります。早めに耳鼻科医で診察を受けましょう。

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  • 前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)の原因と対策

    めまいは突然起こるもの。そのタイミングには様々な状況がありますが、風邪の後で起こるめまいで前庭神経炎と呼ばれるものがあります。この症状や原因、対策について早速ご紹介したいと思います。学生

    前庭神経炎の症状とその特徴

    前庭神経炎は、内耳の前庭神経に炎症が起こり、突発的に強い回転性のめまいが起こる病気です。 特徴は、頭の中がぐるぐると回るような回転性のめまいであること。めまいが数時間からひどい場合は数日間も続くこと。

    そして、メニエール病のように耳鳴りや難聴、耳の詰まり感と言った蝸牛(かたつむり)症状がないことです。 強いめまいが数時間も続くので、まっすぐに立っていられなくなり、吐き気や嘔吐、冷や汗なども起こります。めまいが治まった後も、体がふらつく感じが数週間程度も続くことがあります。

    ☆『前庭神経とは?』・・・平衡の感覚を伝える神経。前庭神経が正常に機能しているときは、地面に対して体が傾いた場合、無意識に真っ直ぐに立て直すことができます。

    しかしこの前庭神経が炎症を起こすと、体の平衡感覚を伝えることができなくなり、ぐるぐると回転しているようなふらつき、めまいを感じることになります。

    早めに耳鼻科を受診しましょう

    このようなめまいが続くときには、早めに耳鼻科を受診しましょう。 最初に、めまいの発生が突発的だったかどうか、大きなめまいは一度だけだったか、めまいの他に症状がないかといったような問診があります。
    この後に聴力検査、温度眼振検査、頭位眼振検査などが行われ、場合によっては血液検査が追加されます。心因性のめまいや、脳動脈の循環障害、脳腫瘍などとの鑑別が必要になります。






    前庭神経炎の診断方法

    体調によりめまいを一時的に感じることはよくありますが、慢性的なめまいや辛い症状がおこるめまいに関しては治療が必要になります。
    そもそも前庭神経炎とは片方の内耳の前庭気管に障害があらわれて突発的なめまいが起こる病気。診断するためにはまず聴力検査を行います。そして温度眼振検査で問題のある耳の温度を計測します。
    前庭神経炎になると、激しく目がぐるぐる回るようなめまいが突然起こり、その状態が長い場合では1週程度続くこともあります。同時に吐き気や嘔吐などを伴い、歩行困難になるほどバランスがとれないめまい症状も起こります。風邪の後にこのような症状を突然体験される方も多く、まずはすぐに医療機関で診察を受けることが大切です。

    早めの治療でほとんど快癒します

    検査の結果、前庭神経炎と診断された場合には、抗めまい薬が処方され、安静を言い渡されます。ほとんどの場合、数日から1週間で快癒します。まれに、ふらつく感じが数カ月程度続くこともありますが、時間とともに症状は治まっていきますので、あまり心配しなくても大丈夫。前庭神経炎は繰り返して発症することはありません。後遺症もないとされています。

    前庭神経炎の原因

    内耳の前庭神経が炎症を起こすのは、ウイルス感染や血管障害のせいではないかと言われていますが、はっきりとしたことは分かっていません。めまいが起こる一週間程度前に喉の炎症や風邪をひいていたという事例が多いため、ウイルスによる炎症であるという説が今のところは主流です。
    前庭神経炎はめまいの症状が出る前に風邪のような症状がある場合が多いので、判断を間違ってそのままに放置してしまう方も決して少なくはありません。

    めまいは根本的な原因を解明することがとても大切で、治療にも役に立ちます。
    遺伝は関係がないとされており、明確な予防法もまだ確立されていません。 ただし、正しい治療を受けることで症状は改善しますので、早めに専門医の診察を受けましょう。

    治療方法について 

    前庭神経炎は早期発見すれば治療も短い期間で可能です。主な治療方法は投薬と体を安静にすること。

    治療のタイミングが早ければすぐにめまいが軽減されますが、早期治療をしてもいつまでもめまいが継続するケースもありますので、このような場合にはリハビリも行われます。

    めまいは一時的なものだと勘違いしてしまう人が多いのですが、深刻な病気の初期症状である場合もあります。前庭神経炎なのか、それとも違う病気なのかを判断するには医療機関での診察が必要になります。

    めまいやふらつきはいつまでも継続すると精神的な負担になってしまいますよね。早く診断を受け原因に合った治療を開始することがとても大切なポイントですよ。

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  • ペプチドとタンパク質それぞれの役割

    肌を作るタンパク質、肌を作らせるペプチド。

    ペプチドは体内の伝令役

    ペプチドは、アミノ酸の種類や組み合わせの順番によって、働き方が変わります。

    基本的に10個前後のアミノ酸が繋がったものを「オリゴペプチド」、それ以上のものを「ポリペプチド」と呼びます。
    ※HGHにからむアミノ酸にはいろいろな種類がありますのでこちらもご参照ください。

    「インスリン」のように血糖値を整えさせる働きのものもあれば、「EGF」のように肌を再生させるものもあります。

    ペプチドは、主にタンパク質や細胞に対して「○○しなさい」という指令を出す働きをしています。

    タンパク質は動作の実行役

    タンパク質ほど大きな集合体になると、特有の構造や機能を持ちます。

    タンパク質は体や肌などの組織を作ることはもちろんですが、筋肉の「アクチン」や「ミオシン」、代謝に関係する酵素もタンパク質です。

    なお、免疫を司る「抗体」、血液内に含まれる栄養や情報を運ぶ「グロブリン」もあります。

    タンパク質は、主にペプチドなどから受け取った指令(情報)を具体的に実行しています。

    美肌も健康も維持する摂り方

    肌を作るタンパク質、肌を作らせるペプチド。

    特定の機能を承認する「トクホ」。マーク取得のためには、多くの臨床結果の提出が必要とされているため、効果に対する信憑性が高い。

    美容素材として有名なコラーゲンは、食事で摂取してもほとんどはアミノ酸に分解・吸収されて体全体に循環します。

    そのため、肌水分量が増加するなどの効果は期待できますが、シワに対してピンポイントな効果は期待できません。

    また、経口摂取したペプチドもタンパク質と同様に、吸収されるまでにアミノ酸に分解されてしまいます。

     アミノ酸は、バランスの良い食事をしていればバランス良く摂取できます。

    ところが、実際には食事そのものが偏っていることが多いでしょう。その場合、「アミノ酸を補充する」という目的でサプリメントを利用するのも一つの方法です。

    近年、エラスチンペプチド(エラスチンの分解物)のような特定のペプチドは消化官で分解されず、そのまま吸収されるとの報告があります。

    肌を活性化させるなどの美容効果を目的に摂るなら、機能が検証・報告されているサプリメントやトクホのマークが一つの目安になります。

     化粧品のように肌から吸収する場合は、消化酵素による分解が行われないため、ペプチドの持っている情報やシワなど特定の悩みへの効果が期待できます。

     そこで、化粧品に配合されているアミノ酸・ペプチド・タンパク質にスポットを当てて解説していきます。

     

    肌や細胞はアミノ酸の集合体

    肌を作るタンパク質、肌を作らせるペプチド

    肌や細胞はアミノ酸の集合体。

    最近、注目の美容成分として配合されているアミノ酸やペプチドのことが気になっている方も多いと思います。アミノ酸、ペプチド、タンパク質の大きな違いは、アミノ酸は「原料」であり、ペプチドやタンパク質はその「集合体」であることです。

     アミノ酸はペプチドやタンパク質を構成している最小の成分。「セリン」や「グルタミン酸」、「オルニチン」などがあります。必須アミノ酸のように食事などから摂り入れなければいけないものと、他のアミノ酸を原料に体内で作られるものがあります。

     ペプチドは、おおよそ2〜50個のアミノ酸からなる比較的小さな集合体。情報伝達成分として体や細胞のあらゆるところで働いています。「ヒト成長ホルモン」や、最近のメラニンの合成を促進させる事がわかった「エンドセリン」もペプチドです。

     タンパク質はアミノ酸やペプチドがさらに数多く結合した大きな集合体。肌や髪の毛、筋肉は主にタンパク質でできています。人のタンパク質は20種類・約50個以上のアミノ酸が複雑に組み合わさってできています。肌のハリや弾力を支えているコラーゲンやエラスチンはタンパク質です。また、食物を消化したり花粉症などのアレルギーを引き起こすのも、タンパク質の働きによるものです。良い働きも悪い働きもありますが、タンパク質は生物が生きていくために必要な働きを担っています。

     アミノ酸がペプチドやタンパク質の原料になっているということは、アミノ酸が体内で減少すると、その合成物であるペプチドも減少するということです。ペプチドが減少すると、体内の情報伝達が鈍るため、タンパク質の合成もうまくいきません。

     一見すると、全ての原料となるアミノ酸の摂取が重要と思われますが、アミノ酸・ペプチド・タンパク質それぞれの役割が異なるので、いずれかではなく、すべてが重要になります。

     

    ペプチドは体内の伝令役

    ペプチドは、アミノ酸の種類や組み合わせの順番によって、働き方が変わります。

    基本的に10個前後のアミノ酸が繋がったものを「オリゴペプチド」、それ以上のものを「ポリペプチド」と呼びます。
    ※HGHにからむアミノ酸にはいろいろな種類がありますのでこちらもご参照ください。

    「インスリン」のように血糖値を整えさせる働きのものもあれば、「EGF」のように肌を再生させるものもあります。

    ペプチドは、主にタンパク質や細胞に対して「○○しなさい」という指令を出す働きをしています。

    タンパク質は動作の実行役

    タンパク質ほど大きな集合体になると、特有の構造や機能を持ちます。

    タンパク質は体や肌などの組織を作ることはもちろんですが、筋肉の「アクチン」や「ミオシン」、代謝に関係する酵素もタンパク質です。

    なお、免疫を司る「抗体」、血液内に含まれる栄養や情報を運ぶ「グロブリン」もあります。

    タンパク質は、主にペプチドなどから受け取った指令(情報)を具体的に実行しています。

    肌を作るタンパク質、肌を作らせるペプチド。

    特定の機能を承認する「トクホ」。マーク取得のためには、多くの臨床結果の提出が必要とされているため、効果に対する信憑性が高い。

    美容素材として有名なコラーゲンは、食事で摂取してもほとんどはアミノ酸に分解・吸収されて体全体に循環します。

    そのため、肌水分量が増加するなどの効果は期待できますが、シワに対してピンポイントな効果は期待できません。

    また、経口摂取したペプチドもタンパク質と同様に、吸収されるまでにアミノ酸に分解されてしまいます。

     アミノ酸は、バランスの良い食事をしていればバランス良く摂取できます。

    ところが、実際には食事そのものが偏っていることが多いでしょう。その場合、「アミノ酸を補充する」という目的でサプリメントを利用するのも一つの方法です。

    近年、エラスチンペプチド(エラスチンの分解物)のような特定のペプチドは消化官で分解されず、そのまま吸収されるとの報告があります。

    肌を活性化させるなどの美容効果を目的に摂るなら、機能が検証・報告されているサプリメントやトクホのマークが一つの目安になります。

     化粧品のように肌から吸収する場合は、消化酵素による分解が行われないため、ペプチドの持っている情報やシワなど特定の悩みへの効果が期待できます。

     そこで、化粧品に配合されているアミノ酸・ペプチド・タンパク質にスポットを当てて解説していきます。

     

    美肌作りをサポートするペプチド

     保湿効果のあるアミノ酸・ペプチド・タンパク質は肌の水分保持力を高めるため、効果的な成分です。植物エキスやプラセンタエキスにはアミノ酸やペプチドが豊富に含まれています。
     では、保湿以外の機能性についてアミノ酸から順に見ていきましょう。
     角質層はケラチンというタンパク質でできていますので、アミノ酸は肌につけると角質層深くまで浸透します。ペプチドやタンパク質も角質層になじみやすく、高い保湿効果により角質層のバリア機能を強化します。また、肌に備わっている「天然保湿因子(NMF)」はアミノ酸や尿素など20種類の成分で構成されているため、アミノ酸自体もNMFに取り込まれます。すなわち、アミノ酸は表皮のバリア機能を支える美容効果の礎になるのです。

    医薬品ペプチドから化粧品ペプチドへ

    美容医療の視点から考える化粧品成分としてのペプチド2
    化粧品としてのペプチド

    ペプチドを配合した化粧品を開発した、東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ院長今泉医師はこう語っています。

    「私がペプチドを化粧品へ応用しようと思ったきっかけは、アメリカで出会ったやけど跡の治療クリームでした。私はこのクリームに配合された七種のペプチドが持つ肌再生効果に、感銘を受けました。患者様が『ヤケド跡が治っただけではなく、肌にハリも出た』と大変喜ばれたのです。

    つまり、ペプチドの持つ肌の再生力が、新しく肌細胞を生み出し、さらにコラーゲンの生成も促していたのです。

    そこで肌に悩む多くの人々のために、このような魅力あるペプチドを化粧品に配合できないかと考えました。

    現在の日本では、当時アメリカで出逢ったこれらのペプチドと全く同一のものを配合することはできないので、化粧品に配合できる範囲内で、同様の効果を期待できるペプチドを探しました。」

    肌再生に働きかけるペプチド

     

    「七種類のペプチドを選んでいますが、どれも肌再生に関わるものです。それぞれ作用するポイントが異なるものを選ぶことで、多面的な肌のエイジングケアを期待しています。」ペプチド配合のコスメに注目ですね。例えば、ラシャスリップスなどはヒアルロン酸とペプチドが配合された唇用の美容リップクリームですが、こちらも海外で研究されたコスメで効果が高いとされているので、是非とも試してみたいものですね。

    紫外線が老化を早める光老化という外的因子について

    紫外線のダメージは肌内部に蓄積
    サプリメントや化粧品でしっかりと肌をケアしているはずなのに、満足がいかない経験を持っていないでしょうか。もしかすると、何か見落としがあるのかもしれません。
    健康な肌を作るために気を使わなければいけないことは、二つに大別できます。一つは栄養状態・スキンケア・規則正しい生活といった、自分でなんとかできる内的因子、もう一つは気温・湿度・季節変化など、自分の生活圏をとりまく外的因子です。室内で生活する分には、エアコンや加湿器などを利用し、ある程度コントロールできますが、一年中室内で生活するわけにはいきません。また意識していないと忘れてしまいます。外的因子は自分の都合ではなかなか変化させられないのです。
    太陽光もまた、外的因子の一つです。太陽光には体内時計の調整や体温を調節する作用があり、健康を維持する上で、重要な働きをしています。すなわち、太陽光を完全に遮断するわけにはいかないのです。
    太陽光に含まれる光の中で、特に紫外線は悪者と考える方が多いでしょう。しかし、紫外線には体内で活性型ビタミンD3の合成や、皮膚表面の殺菌作用があります。また、人工的に作られた紫外線は、アトピーの治療に利用されています。「紫外線はシミ・シワ・皮膚がんのもと」のようなマイナスのイメージが強いですが、プラスの作用もあるのです。
    本来は、紫外線によるダメージだけを防御・修復しつつ、プラスの作用が得られる短い時間だけ日に当たるのが理想的です。

     

     

    紫外線のダメージを考える

    ikasu_02紫外線は長波長域からA波(UVA)・B波(UVB)・C波(UVC)と分類され、このうちA波とB波が地表に降り注いでいます。

    UVAは肌深く、真皮から皮下組織近くまで到達し、線維芽細胞を弱体化させます。 これがシワやたるみの引き金となります。 また、UVAが表皮を通過する際に発生する活性酸素によりメラニン色素が酸化し、すぐに黒化することが知られています。

    ただし、この黒化は紫外線から離れるとすぐに元に戻るため、肌へのダメージは少ないでしょう。一方、U V B は約90%が表皮内に吸収されます。 UVBは紅斑や水疱を引き起こした後、時間とともにメラニン色素の産生を進め、緩やかに肌を黒くします。さらに、表皮細胞のDNAを損傷させる力があり、機能が狂ったメラノサイトが出現すると、これがシミの本体となります。
    シミや紅斑以外にもUVBによるダメージはあります。

    UVB量の多い地域ほど皮膚がん患者が多いという研究データがあり、UVBによるDNAの損傷に加え、紫外線自体に免疫抑制作用があることがわかってきました。20年近く前には日光浴は健康のために必要との認識でしたが、これらのダメージが深刻なことから、現在では日焼け止めが必須と考えられるようになったのです。  

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    ※日焼けどめによってシミ予備軍が抑制されます。もう手遅れの方はシミ取りクリームなどをお試しください(ハイドロキノン配合 シミ取りクリームはこちら)

     

    紫外線から肌を守るために

    地表に注がれる紫外線の量は地域や季節によって異なります(図3)。 また、標高が1000メートル上昇すると紫外線量が約15%増加します。 一日当たりの紫外線量を見ると、12時頃をピークに10時から14時までの紫外線量が約60%を占めます。

    人に備わっている紫外線の防御機構は ①メラニン色素を作る、 ②角質を厚くする、 の二通りです。 ①は主に黄色人種や黒色人種に強く、②は白色人種に特に強く備わっています。 しかし、この防御機構だけでは不充分です。

    紫外線が強い時間帯の外出を控えるなど、生活の中である程度意識することが大切です。

    そして、外出の際は帽子やサングラス、袖の長い衣類といった物理的な防御、サンスクリーン剤による化学的な防御を行うといいでしょう。 現在日本ではSPFが15以上の化粧品を日焼け止め効果があると定義しています。

    SPFとは「UVBによって紅斑が発生する時間をどれだけ遅らせるか」の指標です。数値が大きいほど効果時間が長くなります。夏の強い紫外線量の場合、約20分遅らせてSPF1くらいです。もちろん、紫外線の強さや個人の体質でばらつきが出ますので、用途の目安と覚えておきましょう。

    UVAに対する防御力の指標はPAです。UVAによる黒化を遅らせる時間を、プラス記号を使い四段階にわけたものです。もともと三段階でしたが、測定技術が進歩したため、近年見直されました。SPFとは異なり、PA+で約何分の効果という明確な数値はありません。

    UVAは光老化に関連していると古くから考えられてきましたが、UVBに比べ測定技術の確立が遅れたため、最近まで科学的な証明ができませんでした。

    近年、ようやくUVAの重要性がわかり始めてきました。

    サンスクリーン剤には紫外線反射剤と紫外線吸収剤の二つのタイプがあります。紫外線から肌を守るという面で「どちらが良い」ということはありません。 自分にとって使い心地がよく、継続して使えるものがおすすめです。

    また、紫外線が肌に当たると活性酸素が発生します。そのためサンスクリーン剤を使う際にフラーレンやビタミンなど抗酸化成分を合わせて使うと、より効果的です

     

    紫外線から受けたダメージを修復するスキンケア

    日焼け止めによる紫外線の防御は大切ですが、紫外線を完璧に防げているかはわかりません。それは紫外線によるダメージが肌に現れるまで時間がかかるためです。肌の内部では「見えないダメージ」として蓄積されている可能性があります。
    紫外線によるダメージの原因は活性酸素によるものが主です。よって、抗酸化成分を摂り入れることで活性酸素の発生を抑制すれば、紫外線によるダメージを緩和することができます。
    この他、ダメージを具体的に見ると修復に必要な成分が見えてきます。

     真皮内ではコラーゲン・エラスチン線維の変性、線維芽細胞の減少が起こります。線維芽細胞は真皮内でコラーゲンやエラスチン線維を合成しているため、減少すると線維が減少し、徐々にシワやたるみを構築していきます。コラーゲン合成促進効果のある成分としてイソフラボンやピクノジェノール®、線維芽細胞を活性化させる成分としてCoQ10があります。真皮層まで届けるために、肌に塗るよりもサプリメントとして、体の内側から届けたほうが効果的です。
    表皮内ではメラノサイトの暴走、皮膚表面水分量の減少、表皮バリア機能の低下が起こっています。暴走したメラノサイトを正常化することは難しいですが、ビタミンCはメラノサイトを弱体化させます。皮膚の水分量が増えると表皮バリア機能も正常化するので、ヒアルロン酸やセラミドなどの保水成分を使うこと。そして、適度な油分で角質表面に膜を作り水分の蒸発を防ぐこと。すなわち、しっかりと保湿ケアをすることが理想です。

     

    まとめると、ポリフェノールやビタミンなどのサプリメントと保湿化粧品による丁寧なお手入れを行うということです。特別なことはしていないように感じるかもしれませんが、最も大切な方法です。
    紫外線は目に見えません。また一つ一つのダメージも蓄積されるまで表面化しません。つまり、私たちはどのくらい紫外線のダメージを負っているかすぐにわからないのです。ダメージがシワやシミとして表面に現れた時は、相当なダメージが蓄積された状態です。ですから、日常のケアを丁寧に行い、ダメージが表面化しない状態を維持しなければいけません。一番重要なことは、生活する上で肌へのダメージが常に蓄積されていると意識することです。

     

     

    老化を進める光は紫外線以外にも存在

    皆さんは外出の際、紫外線さえ防御すれば、光老化の予防は大丈夫だと思っておられませんか?
    今までは若々しさを維持するために、紫外線の防御が注目されてきました。しかし、これからは近赤外線の防御も必要なことだと認識してください。

    私は光老化の原因となる光のことを総称して「老化光線」と呼んでいます。老化光線の代表はもちろん紫外線です。しかし近赤外線も老化を促進させているのです。ここでは近赤外線を防御する必要性についてお話をさせていただきます。

    地表に注ぐ太陽光に含まれる光線で重要なものは、紫外線、可視光線、そして、近赤外線です。そのエネルギーの比率は、紫外線は10%以下、可視光線が40%くらい、近赤外線が50%くらいを占めています(図1)。

    そして近赤外線がシワやたるみなどを引き起こす、とても強い生理作用を持っていることが、私たちの研究で明らかになりました。

     

     

    紫外線のダメージを考える

    ikasu_02紫外線は長波長域からA波(UVA)・B波(UVB)・C波(UVC)と分類され、このうちA波とB波が地表に降り注いでいます。

    UVAは肌深く、真皮から皮下組織近くまで到達し、線維芽細胞を弱体化させます。 これがシワやたるみの引き金となります。 また、UVAが表皮を通過する際に発生する活性酸素によりメラニン色素が酸化し、すぐに黒化することが知られています。

    ただし、この黒化は紫外線から離れるとすぐに元に戻るため、肌へのダメージは少ないでしょう。

    ルミキシルなどでスキンケアすればシミ対策にはなるとおもいますが、ダメージは少ない方がいいでしょうね♪
    出典元:ルミキシルについて

    一方、U V B は約90%が表皮内に吸収されます。 UVBは紅斑や水疱を引き起こした後、時間とともにメラニン色素の産生を進め、緩やかに肌を黒くします。さらに、表皮細胞のDNAを損傷させる力があり、機能が狂ったメラノサイトが出現すると、これがシミの本体となります。

    シミや紅斑以外にもUVBによるダメージはあります。UVB量の多い地域ほど皮膚がん患者が多いという研究データがあり、UVBによるDNAの損傷に加え、紫外線自体に免疫抑制作用があることがわかってきました。

    20年近く前には日光浴は健康のために必要との認識でしたが、これらのダメージが深刻なことから、現在では日焼け止めが必須と考えられるようになったのです。  

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    ※日焼けどめによってシミ予備軍が抑制されます。もう手遅れの方はシミ取りクリームなどをお試しください(ハイドロキノン配合 シミ取りクリームはこちら)