皆さんは外出の際、紫外線さえ防御すれば、光老化の予防は大丈夫だと思っておられませんか?
今までは若々しさを維持するために、紫外線の防御が注目されてきました。しかし、これからは近赤外線の防御も必要なことだと認識してください。

私は光老化の原因となる光のことを総称して「老化光線」と呼んでいます。老化光線の代表はもちろん紫外線です。しかし近赤外線も老化を促進させているのです。ここでは近赤外線を防御する必要性についてお話をさせていただきます。

地表に注ぐ太陽光に含まれる光線で重要なものは、紫外線、可視光線、そして、近赤外線です。そのエネルギーの比率は、紫外線は10%以下、可視光線が40%くらい、近赤外線が50%くらいを占めています(図1)。

そして近赤外線がシワやたるみなどを引き起こす、とても強い生理作用を持っていることが、私たちの研究で明らかになりました。