便秘に効くお茶といえば、キャンドルブッシュと同じくらい有名で、人気があるのが「センナ」。この二つ、いったいどこが違うのでしょうか?

センナは医薬品

センナの花
※センナの花

センナというのはマメ科カワラケツメイ属の植物。アフリカが原産で、古代エジプト時代にも下剤として使われていたそうです。

その主成分は大腸性下剤の「センノシド」。センナの特徴は便秘に即効性が高いこと。長い間お通じがなくて、お腹が張って苦しいときには特に効果的。今では全世界で使用されており、日本では医薬品として扱われています。

一方のキャンドルブッシュもマメ科の植物で、ほぼ同量のセンノシドが含有されています。でも、こちらは医薬品ではなく、食品とみなされています。これが両者の大きな違いです。




効能

「センノシド」は、アントラキノン系の誘導剤で、大腸刺激性下剤の代表格です。大腸を刺激し、蠕動運動(ぜんどううんどう:腸の運動のこと)を活発にし、腸内に溜まった便をスムーズに排出させる手助けをします。蠕動運動が弱くなっている弛緩性便秘に向いています。
※「センノシド」はキャンドルブッシュにも含まれている下剤成分です。

キャンドルブッシュの花
※キャンドルブッシュの花

メリット

比較的早く効果が現れるのがセンナの特徴です。成人の場合は、通常1日1回(12~24mg)、就寝前に服用すると、8~10時間で排便があります。

デメリット

長期間飲み続けると効き目が悪くなってしまうのが欠点です。医師の指示に従って、使用はできるだけ短期間におさめます。

注意点

効き目が悪くなってきたといって、勝手に量を増やすと、腹痛を起こしたり、吐き気や下痢を起こしたりすることがあります。また、体が下剤に頼るようになってしまって、便意そのものが起きにくくなる、排便に必要な筋肉が育たなくなるなど弊害が出ることも。

これでは自然な排便がますます遠のいてしまいます。さらに、長い間服用を続けると血液中のカリウム分が減少し、「下剤性結腸症候群」になって、排便の力がますます弱くなります。

正しく使って自然なお通じを

キャンドルブッシュにしても、センナにしても、頼り過ぎるのは良くありません。できるだけ自分の力で自然なお通じが戻ってくるように努力を続けましょう。まずは食生活を見直します。1日三度の食事の中で十分な食物繊維と乳酸菌を摂取するように心がけましょう。

適度な運動も必要です。排便をサポートする腹筋と骨盤底筋を強化するために軽いトレーニングを取り入れるとよいでしょう。

それでもどうしてもお通じが無くて苦しい時に、便秘薬をワンポイントで使用するというのが効果的な使い方です。排便のリズムをとり戻すために、期間を区切って使用するのが鉄則。長期間の継続使用は弊害が多いことを忘れずに。